うちわ中毒

今回は、いつものような面白かった話というよりは、ちょっと世間にどうしても伝えなければならないことを伝えようと思います。その題材とは「うちわ」。

古き日本が発明した文化的道具、夏の風物詩。と言いたいところですが、このうちわというものはとんでもない曲者ということが分かりました。

 
 
先日わが社のクーラーが壊れまして、送風しか機能しなかった日があるんですね。それで、非常に暑かったので、うちわで自分を扇ぐことにしたんです。

 
 
確かに初めは涼しくて気持ちがいいのです。ただ多くの方が経験あるかと思うのですが、このうちわ扇いでいるうちはいいのですが、その扇ぎを止めた途端、ジンワリとした暑さが体をよぎるんです。扇ぐ前には味会うことのなかった気持ちの悪い暑さです。これをジン暑とでも言いましょうか。

 
 
で、そのジン暑を拭い去るための手段としては、やはりうちわで扇ぐしかないんですね。これを止めてしまえば、またジン暑が体中を蝕み始めるのです。

 
 
ただ、私も人間。体力というものに限界があります(しかも普通の人よりも限界レベルが低いです)。だんだんうちわの扇ぐ力が弱まってきます。そしてジン暑が忍び寄ってくるのです。

 
 
ジン暑が徐々にもたらす不快感は相当なもので、その恐怖に駆られた私は、このジン暑を払いのけようと、最後の力を振り絞ってガムシャラにうちわをすごい勢いで扇ぎます。それはもう扇風機をしのぐ勢いの風を起こして。

 
 
しかしその努力むなしく、一瞬の快楽の後ものすごい不快な暑さが一気に体中に駆け回りました。。。そして一言「あづい~」という叫喚をあげてドトールに走り去りました。(早く行けよ!)

 
 
ここまで読まれて、気がついた方も多いかと思いますがこれは麻薬と全く同じ症状とはいえませんでしょうか。一時の快楽を求めるが故に自らの体力を削り、その後のジン暑にさいなまれる悲劇。

 
 
「うちわの風は麻薬」と’90年代のチャゲ飛鳥の歌の題名にもなりそうなこの怪異、皆様もこの夏、どうかうちわにご用心を。