ヨスジフエダイ
約20年前に撮った、↓のヨスジフエダイが良く撮れているので、特に更新する必要もなかったのですが、まあカメラの性能も上がっているので(ウデは上がってません)、写真も大きくできるし、光もちゃんと当たって綺麗なレモンイエローが映えているので、ということで更新しました。
だいぶ引きで撮っているので、写真の中に写っているヨスジフエダイのサイズは変わらない(むしろ小さい?)という汚点もありますが、ご愛嬌ということで。
話題性・内容で更新するよりもカメラの進歩と愛嬌のによって更新されるサイト「海的ダイバーサイト」をこれからもよろしくお願いします。
伊豆近辺ですと、この映えるような黄色と死滅回遊魚ということもあって、岩陰とかでひっそりと佇んでいる幼魚なんかを見かけると「あ~今日はいいもの見た~」てな感じで、ちょっと得した気分になるのですが、南の方に行くとそれはもうどっさり、拍子抜けするくらいどっさり、自民党のマニュフェストくらいどっさり、巨人の選手補強額くらいどっさり、レアルの選手の年俸くらい・・・もういいか。まあ、とにかくどっさり群れでいるわけで全開に近いくらい落胆します。
私が感じたあの伊豆の喜びはなんだったの・・・と。
ということでココを読んだ読者様は南の海に行かないことをお勧めします。(行って自慢されると悔しいので)
同じヨスジフエダイと呼ばれているやつのなかでも、写真のヤツのように黒い斑点があるやつとないやつがいるんです。別種とか思いながらも、図鑑ではどっちも同一種っぽいんですね。
個人的にはシミツキヨスジフエダイって呼んでます。染み付き(笑)
ヨスジフエダイとノコギリダイの群れです。
違う種類なのに仲良く泳いでます。
一匹に近づこうとすると恐ろしい速さで逃げますが、群れだと心が大きくなっているのか、あまり逃げようとしません。
黄色味がかった体と青白い縞模様、さらに年を経た個体は口元が赤みを帯びてくるのが美しく、観賞魚としても人気。沖縄では「ビタロー」、鹿児島では「アオイセジ」など、地域ごとに親しみのある呼び名もあります。サンゴ礁や岩礁域の浅い場所を中心に、群れをなして泳いでいる姿がよく観察されます。
スキューバダイビングでヨスジフエダイに遭遇するのは、サンゴ礁のダイナミックな魚群を体感できる醍醐味のひとつ。例えば喜界島の「ヨスジの根」では、水深20mほどの小岩礁を群が多数埋め尽くす光景が有名で、ダイバーならではの体験ができるといわれています。水の中で見るその姿は、黄色と青のコントラストが鮮明で、明るい海の中でもよく目立ちます。幼魚は内湾や汽水域にも現れますが、成魚はやや深い場所でも群れを作ります。沖永良部島など南西諸島のダイビングスポットでは、年中安定してこの魚の群泳を目にできます。
見た目はコバルトブルーの縞模様がまっすぐ走っていることがポイントですが、よく似た「ロクセンフエダイ」は縦縞が5本入るので、帯の数で見分けるのが基本です。また、腹部には微細な赤い斑点が散らばっているのがヨスジフエダイの特徴でもあります。ベンガルフエダイとは顔つきや縞の始まりなどでも区別できますが、見分けの最も簡単なポイントは縦縞の本数と体後方の大きな黒斑の有無でしょう。
味は白身で、血合いと透明感のある身のコントラストが美しく、脂がのる春から夏が旬とされます。刺身や焼霜造り、ムニエル、煮つけ、唐揚げなど多彩な料理に使われ、沖縄では日常的に食卓に上がる魚です。旨味と甘味、身の歯ごたえや香りが好まれ、釣り人や市場でも愛される存在です。料理法によっては皮目も香ばしく、バターやしょうゆとの相性も抜群。
南西諸島や小笠原など温暖な海を舞台に、観賞・食・漁業資源としても活躍するヨスジフエダイ。ダイビングで出会う群れの美しさ、食卓で楽しむ味わい、そして鮮やかな黄色と青の縞模様は、南の海の象徴的な魅力のひとつといえるでしょう。