死滅回遊魚とは
基本的に伊豆限定の言葉なんでしょうか。南の島では聞いたことがありません。
なぜなら、死滅回遊魚とは卵・稚魚として草などと供に、本来いるべきではない海に流れ着いた魚を指すからです。南の暖かい海で生まれ(育ち)そのまま回遊してくるのですが、北の寒い海になじむことができず、冬になるとその寒さの所為(せい)で死んでしまうため、死滅と言われるのです。
しかしながら、言葉だけを聞くとあたかも死神のような恐ろしい雰囲気がいっぱいですが、死滅回遊魚の多くは、伊豆で生まれ育つヤツに見ることのない特異なカラフルさを持ち合わせたかわいらしい幼魚であるため、死神というより私を含めたゲンキンダイバーを虜(とりこ)にする小悪魔的なヤツです。
なぜゲンキンかはこちらを読んでください。
ただ中には死滅回遊魚と言われてるのに、クマノミのように伊豆で越冬する魚もいます。毎冬死んでいくので、死滅回遊魚の遺伝子の中に寒さに耐えられるDNAが蓄積されるとは考えられません。
ただし、もし中に冬でもランニングシャツと半ズボンですごせるお決まりの小学生のような魚がいれば、そいつに子孫ができた時点で寒さに強いDNAが生まれ育つ可能性が出てきます。
人間が伊豆の海に潜り始めて3~40年と聞いたことがあります。こんな短い期間ですから、聴いたことがないのですが「死滅回遊魚が完全に死滅でなくなり伊豆の固有種となった」というのを聞く日が来るかもしれません。あくまで私のつたない理論の上ですが。
もしかしたら、もうそういのはいるかもしれません。
私的にはソラスズメダイあたりが怪しいと踏んでいるんですけどね。
海のロマンは広がるばかりです。
最終更新日:2016年11月07日