ハナグロチョウチョウウオ

ハナグロチョウチョウウオ
撮影日:2025/06/25
撮影ポイント:西表島

なかなかのボツ写真ですが、こんなのホームグラウンドの伊豆じゃ見かけないので、無理やりアップしました。

特長は体に斜めに入る黄色(オレンジ?)の太いラインで(鼻黒じゃないんかい・・・)干しマンゴーを彷彿とさせます。何国だなぁ。
普通のマンゴーではなく、ドライにしたマンゴーというところがミソです。

もう少し育った大きい個体になると、このラインも太くなり、今度はバナナ感が出てきます。
どちらにしろ南国フルーツです。

AI解説
ハナグロチョウチョウウオは、スズキ目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属に分類される海水魚で、学名はChaetodon ornatissimus。和名の通り、目のあたりを通る黒いバンドが印象的で、これが「鼻黒」の由来となっています。また、体側には鮮やかなオレンジ色の斜めの帯が何本も入り、尾ビレには黒い横帯がある点も特徴です。英名はClown butterflyfishやOrnate butterflyfishなどと呼ばれています。
分布域は、インド洋から中部・西部太平洋にかけて広くみられ、日本国内では和歌山県以南の太平洋沿岸、八丈島、小笠原諸島、屋久島、琉球列島などで観察されます。特に成魚は琉球列島以南のサンゴ礁域でよく見られ、ペアで行動することが多いようです。サンゴのポリプを好んで食べるため、サンゴ礁の健康状態に依存しやすく、オニヒトデの発生や白化現象によって数が激減することもあります。
スキューバダイビングの観点からみると、ハナグロチョウチョウウオは潮通しの良いサンゴ礁の外縁部や礁斜面の深場で観察されやすい魚です。体長は最大で20cmほどになり、色合いも鮮やかなため、海中でひときわ目立つ存在。夜間はオレンジ色の帯が濃くなり、昼間との色彩変化も見所の一つです。比較的警戒心が強く、観察の際はゆっくりと近づくのがコツ。また、サンゴ礁に一生懸命体を寄せるような仕草を見せることも多く、そうした姿もダイビングの楽しみのひとつです。
似た種類としては、オウギチョウチョウウオが挙げられます。両者は分布域や生態が近く、交雑個体もまれに確認されています。見分け方はハナグロチョウチョウウオの体側の斜帯がオレンジ色なのに対して、オウギチョウチョウウオは黒~灰色の曲線である点が大きな違いです。また、尾ビレの模様や全体の色彩も異なるので、両種を並べて観察すれば識別は難しくありません。
最後に味についてですが、一般的にチョウチョウウオ類は日本ではあまり食用にされません。ただし、市場魚貝類図鑑によるとチョウチョウウオ属の魚は皮が薄く、血合いの美しい白身でうま味があり、刺身や焼き物、煮付けなどで食べられることもあるそうです。ただし鱗は硬く、臭みのある個体もいるため、調理には注意が必要とのこと。ハナグロチョウチョウウオ自体の食味に関する詳細な情報は少ないものの、分類学的に近い種類の味わいから推して、似たような特徴があると考えられます。
全体的に、ハナグロチョウチョウウオは鮮やかな色彩と鼻先の黒い帯、そしてサンゴ礁に依存した生態が魅力の魚。ダイバーにとっては「また会いたい」と思わせる存在であり、サンゴ礁の健全さを象徴する生き物の一つといえるでしょう。

チョウチョウウオ科南方系

Posted by トミヤマ

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