オニカサゴ
真正面から撮影すると、なんともおマヌケな表情を見せるオニカサゴです。真正面からだと「オニ」の面影が無いですね。
とは言えオニカサゴを撮るときは、やはりいつも迫力のある顔を中心に撮ってしまう事が多く、この写真や↓の写真のような構図の写真がいっぱいあります。
と、ふとここで立ち止まって考えてみて、こんな顔つきの魚はオニカサゴだろうと決めつけているのですが、もし分別ポイントが尻びれの方にあって別種が居るという事になれば、何のこだわりも無く尻びれを中心に撮る事になると思います。
オニカサゴは危険な魚とはわかっているのですが、このド迫力の顔面をどうしても覗き込みたくなる衝動に駆られます。毒の危険を冒してまで、鬼気迫る(オニカサゴだけに)この顔にどこまで寄れるかの男の勝負です。
余談ですが、寄っているのはトミヤマ自身ではなく、レンズのズームということは内緒にして置いていただければ。
ところで、ダイビングで危険物(触れてはいけない等)をハンドシグナルで表そうとするとき、グーをその危険物のほうに向けて突き出すのがルールとなっています(ややうろおぼえですが)。
その昔、私がオニカサゴに向かって「危険合図」を出したら、殴りかかろうとしたヤツがいまして。。。素で勘違いしている彼に、海の中で爆笑してしまいましたが、
結構危なかったなと思います。彼のとった行動がわからんでもないが・・・。なんでこんな間違いやすいハンドシグナルにしたんだろうか???
最近じゃあ、誰も見向きもしないオニカサゴですが、個人的には見ていて好きな魚です。
今回撮ったヤツなんかは、背びれやアゴ下のヒダヒダが立派でなかなか撮影し甲斐があるやつだと思うのですが。
立派なオニカサゴを見る度に、「お、珍しいカサゴがいる」と思ってしまう自分に対する負け惜しみなんですけどね。。。
その名の通り、まさに鬼のような形相をしていますが、一般的に「オニカサゴ」という呼び名は、ミミトゲオニカサゴやイヌカサゴ、オオウルマカサゴなどのオニカサゴ属の複数種を含む総称として使われることが多いです。
ダイバーにとって重要な特徴として、沿岸域の岩礁やサンゴ礁域およびその周辺の砂地に生息し、背びれの棘に強い毒を持っているため、接触には十分な注意が必要です。体色は生息場所により変化し、通常は赤または赤褐色で、体には黒色の斑点が散在しています。
近縁種との見分け方として、特にイズカサゴとの区別が重要です。オニカサゴの胸鰭は18軟条であるのに対し、イズカサゴは19〜20軟条です。また、イズカサゴの各鰭には芯が黒っぽい赤色の小斑点が特徴的に散在しますが、オニカサゴにはそのような斑点はありません。さらに、オニオコゼとの区別では、オニカサゴには鱗があるのに対し、オニオコゼには鱗がないという明確な違いがあります。
食用魚としては高級魚として扱われ、刺身で特に美味とされています。ただし、調理の際は毒のある棘に注意が必要で、多くの場合、背びれ、腹びれ、尻びれを切り取って処理します。