トゲトサカテッポウエビ

トゲトサカテッポウエビ（学名: Synalpheus neomeris）は、十脚目（Decapoda）に属し、テッポウエビ科（Alpheidae）の一員です。主にインド洋や西太平洋の暖かい海域に分布しています。特にサンゴ礁や岩礁の周辺で見られることが多いです。
トゲトサカテッポウエビの特徴は、体が半透明に近い乳白色で、トゲトサカ類の幹に共生しています。体長は小さく、通常は数センチメートル程度です。大きな鋏を持ち、その鋏を使って音を出すことができます。この音は、他の生物を威嚇したり、コミュニケーションに使用されます。スキューバーダイビング中にトゲトサカテッポウエビを見つけるには、トゲトサカ類の幹やサンゴ礁の隙間を注意深く観察することが重要です。彼らは隠れがちなので、鋏の音を手がかりにすることも有効です。また、夜間に活動が活発になるため、ナイトダイビングでの観察もおすすめです。
トゲトサカテッポウエビと近似種を見分けるポイントは、体の色や形状、鋏の大きさと形です。例えば、ムラサキヤドリエビ（Arete dorsalis）は紫色の体を持ち、コマチテッポウエビ（Synalpheus demani）は異なる体色と鋏の形状を持ちます。これらの特徴を注意深く観察することで、トゲトサカテッポウエビを正確に識別することができます。
トゲトサカテッポウエビは、その独特な生態と美しい姿から、スキューバーダイビング愛好者にとって魅力的な観察対象です。正しい知識を持って観察することで、より豊かな海中体験を楽しむことができるでしょう。