ウメイロ（幼魚）

ウメイロ（学名：Paracaesio xanthura）は、スズキ目スズキ亜目フエダイ科に属する海水魚です。この魚は、アオダイ属に分類されており、英名では「Yellowtail blue snapper」と呼ばれます。西太平洋やインド洋の亜熱帯から熱帯域にかけて広く分布しています。日本では伊豆半島より南の地域、特に伊豆諸島や小笠原諸島で見られます。三宅島では、ウメイロの群れが通年見られ、その鮮やかな黄色いラインが透明度の高いブルーな海に映えます。ウメイロの群れは、ダイビングスポット「カタン崎」などで頻繁に観察され、ダイバーにとって見ごたえのある光景を提供します。
ウメイロという名前は、体側の明黄褐色の部分が梅の実の色に似ていることから名付けられました。また、江戸時代末期の博物学者、畔田翠山が「五月黄梅熟する節多く捕る故にウメロと名づく」と記したことも由来の一つとされています。
ウメイロの幼魚は、成魚とは異なる特徴を持っています。幼魚の腹部は青色ではなく白色で、尾鰭は黄色ですが端は黒く縁取られています。この特徴は、幼魚を見分ける際の重要なポイントとなります。
ウメイロとよく似た魚にウメイロモドキがいますが、見分け方にはいくつかのポイントがあります。ウメイロは体側に鮮やかな黄色いラインがあり、ウメイロモドキよりも体色が明るいことが特徴です。また、ウメイロモドキは体全体が青みがかっているのに対し、ウメイロは黄色の割合が多いです。 ウメイロの幼魚は、その独特な色彩と形状から、ダイバーや釣り人にとって非常に魅力的な存在です。特にスキューバーダイビングでは、その群れを観察することで、海中の美しさを堪能することができます。